それぞれにとってのトロンボーンの良い音


「もうパンツを履かないようにする」と、勝新太郎がハワイで言ったのが1990年。僕がトロンボーンを始めた年だ。
当時、吹奏楽の情報はバンドジャーナルとバンドピープルのみ。YouTubeもApple Musicもない。田舎のレコード屋さんにはトロンボーンのCDなどなく、カナディアンブラスのCDを取り寄せて3ヶ月かかって購入したりしていた。雑誌内の紹介文を吟味して選んだクリスチャン・リンドバーグのモーターバイク協奏曲には度肝を抜かれたなぁ。

レッスン中によくあること

最近、ご縁があってレッスンをさせていただく機会が増えた。
小学生、中学生、高校生、一般の方々。
それぞれの演奏技術は違うが、よく出くわす状況がある。

良い音を出すにはどうしたら良い?

参加者の方から「良い音を出すにはどうしたら良いんですか?」との質問をよくいただく。一言で「良い音」といっても好みがあるしなぁと思って「好きなトロンボーン奏者はいますか?」と聞くと、特にいないと言う。「好きなバンドとか好きなオーケストラとかありますか?」と聞くと、それもないと言う。

憧れ

具体的な憧れの奏者がいないまま「良い音」を求めるのは雲をつかむような話だと思う。
野球少年とかサッカー少年の場合はどうだろう。おそらく、すぐ憧れの選手の名前が挙がって来るんじゃないか。少年野球の練習場に突然イチローが現れて全員大興奮、みたいな映像を見たことがある。
この状況だと中学校の吹奏楽部の部室に突然アレッシが登場しても、「誰?」となってドッキリが成功するイメージが湧かない。

マネと憧れ

赤ちゃんが大人のマネをして言葉を習得するように、音楽もマネが一番の近道だと思う。僕の理想の音は間違いなくこれまで聴いてきた憧れの人たちの中にある。
本人の納得する「良い音」を得るためには、あれこれ悩まずにたくさん聞くことをオススメしてます。